ストレスチェックツールの導入や運用においてよくある質問と回答
ストレスチェックツールの導入前や運用時においてよくある疑問や質問とそれに対する回答を紹介します。
ストレスチェックに関するよくある質問
ストレスチェックを行う目的は?
ストレスチェックを行う目的は、定期的に従業員のストレスの度合いを測定することによって、従業員自身に自分のストレス状況を把握して気付きを促すとともに、会社としても職場環境の改善を行うために実施されます。
高ストレス者を早期に検知して対処する他、ストレス度合いが高まらないような仕組みや環境を構築するために実施します。
ストレスチェックの実施は、何名以上の企業で義務化されている?
労働安全衛生法第66条の10に基づくストレスチェックは、2015(平成27)年12月から「常時50人以上の労働者を使用する事業場」で実施が義務化されています。
期間は毎年1回で、検査結果は、検査を実施した医師・保健師等から直接本人に通知され、本人の同意なく事業者に提供することは禁止とされています。
また、高ストレスに該当する従業員が医師による面接指導を希望する場合、医師による面接指導を行わなければならないなど他にも、企業に義務化されている内容がいくつかあります。
ストレスチェックで把握すべき項目や内容は?
ストレスチェックには、23項目、57項目、80項目、120項目のものがあり、ベースになるのが57項目のものです。
57項目のものは、「仕事のストレス要因」「心身のストレス反応」「周囲のサポート」の3領域を網羅し、従業員のストレス状況を概観的に把握できます。
23項目は、この57項目のなかでも必要最低限の項目を抽出したもので、80項目は57項目に「働きがい(ワークエンゲージメント)」「ハラスメント」「上司のマネジメント」「人事評価」などの領域の設問が追加されています。
120項目のものは、現行の職業性ストレス簡易調査票(57項目)に、新職業性ストレス簡易調査票の推奨尺度セット標準版(63項目)を追加した42尺度120項目となっており、より詳細に従業員のストレス状況や職場環境を把握したい場合に利用されます。
ストレスチェックを実施する際に注意すべきことは?
ストレスチェックを実施する際に注意すべきこととしては、下記のようなものがあります。
- ストレスチェックの回答を従業員に勧めることはできるが、強制はできない
- ストレスチェックを回答しないことを理由に不利益な扱いはできない
- ストレスチェックの結果は、受検者本人と実施者・実施事務従事者のみ見ることができる(上司は許可なく閲覧できない)
- ストレスチェックの結果は、メンタルヘルスに関わる個人情報であるため、極めて慎重に取り扱う必要がある
- ストレスチェックの実施が従業員の負荷とならないよう配慮する必要がある
- ストレスチェックを正直に回答できるような環境づくりを行う
ストレスチェックツールに関するよくある質問
ストレスチェックツールの主な機能は?
ストレスチェックツールの主な機能は下記の通りです。
- ストレスチェックの配信
- 回答状況の確認
- 未回答者へのリマインド
- 個人用レポート・集団用レポートの生成
- 過年度データとの比較
- 高ストレス者判定者の抽出(+オンライン面談の案内)
ストレスチェックツールを活用するメリットは?
ストレスチェックツールを活用するメリットとしては、下記のようなものがあります。
- 法律に準拠した運用ができる:法に則り効率的に実施でき、報告書も正しい形式で作成可能
- 従業員のプライバシー保護:回答が他人に見られるリスクが非常に低い
- 運用者の負担軽減:設問作成、紙の印刷、配布、収集などの業務を削減
- 集計が容易:紙で実施すると集計が大変だが、個人単位・部署単位を自動で集計
- 改善に繋げやすい:高ストレス者の抽出、組織課題の抽出ができ、課題発見が容易
ストレスチェックツールの導入時に確認すべきポイントは?
ストレスチェックツールを導入する際は、下記の点が確認すべきポイントです。
ストレスチェックツールを導入する際は、「受験方法の柔軟性(メアドやスマホがなくても回答できるか等)」「設問設定の自由度」「多言語対応の可否」「コスト」などを確認してください。
特に、従業員に業務用のPCやスマートフォンを配布していない企業やメールアドレスをそれぞれ持っていない企業であれば、対応可能なツールが限られる可能性があるため、自社で本当に利用できるかはよく確認することがおすすめです。
ストレスチェックツールの導入に関するよくある質問
主なストレスチェックツールは?
・ストレスチェッカー
ストレスチェッカーは、株式会社HRデータラボが運営するストレスチェックサービスで、官公庁や大手企業など日本最大級の7,800社の導入実績を誇ります。
設問も57問と80問のものを用意しており、Webでの運用がどうしても難しい場合は、紙で回答するプランもあります。
・Co-Labo
Co-Laboは、株式会社エムステージが運営するストレスチェックサービスです。
小規模事業場から、従業員数万名を超える大手企業まで幅広い企業に導入実績があります。
ストレスチェックを実施して終わりではなく、より細かく分析をし、組織課題の抽出が行いやすくなっています。
一社につき一人、専任の担当者が付くため、安心して利用可能です。
・ソシキスイッチ ストレスチェック
ソシキスイッチ ストレスチェックは、株式会社情報基盤開発が提供するストレスチェックサービスで、4,600社125万人の導入実績があります。
簡単に運用でき、職場改善に活かしやすいこと、コスパが良いことから多くの企業に選ばれています。
ストレスチェックツールはそれぞれどのような違いがある?
ストレスチェックツールは、「回答方法の柔軟性」「設問数」「コスト」「サポートの有無」などがそれぞれ異なります。
自社が把握したい粒度で回答を集められるか、自社でも運用できるのか、コストは許容範囲内かなどを元に選定を行うことがおすすめです。
ストレスチェックツールの価格帯はどれくらい?
ストレスチェックツールは、年に1回利用されることが多く、実施1回に付き、従業員あたり100円台〜600円前後で利用できることが多いです。
そのため、100名の組織であれば数万円程、1,000名の組織でも数十万円程であることが多いです。
無料で利用できるストレスチェックツールはある?
無料プランや無料トライアルが利用できるストレスチェックツールを紹介します。
- ストレスチェッカー:年間500人未満は無料プラン有
- LLax forest:無料デモ利用可能(期間不明)
- ORIZIN:体験利用可能(最大21日間)
- ソシキスイッチ ストレスチェック:一部機能を無料利用可能
ストレスチェックサービスを活用し、法対応をしつつよりよい組織を作りましょう
今回は、ストレスチェックツールの導入前や運用時においてよくある疑問や質問とそれに対する回答を紹介しました。
ストレスチェックツールは、常時50人以上の労働者を使用する事業場では実施が義務付けられており、今後は全ての事業所で実施するよう範囲が拡大する可能性もあります。
ぜひ、ストレスチェックツールを活用し、しっかり法対応しつつ、現場の負担を可能な限り削減し、組織改善に繋がるツールを利用していただければと思います。
まずはサービス紹介資料をダウンロードいただき、自社で活用できそうか検討してみてはいかがでしょうか。