モチベーター(動機付け要因)の意味や特徴、内発的・外発的動機付けを紹介
従業員の生産性やエンゲージメントを向上させたい場合は、モチベーター(動機付け要因)について考えた上で、施策を講じることが重要です。
モチベーターは、向上させることによって職務満足度を高めますが、モチベーターが下落しても職務不満足が高まる訳ではありません。
今回は、そのモチベーター(動機付け要因)の意味や特徴、内発的・外発的動機付けなどについて紹介します。
モチベーターとは?
モチベーターとは、二要因理論の要素の1つと人の特性と異なった意味で使われる言葉です。
それぞれの意味について紹介します。
二要因理論におけるモチベーターの意味
「モチベーター」(motivator)とは、1966年にアメリカの臨床心理学者のフレデリック・ハーズバーグが「Work and the Nature of Man.」で提唱した二要因理論の中の職務満足を引き起こす要因です。
二要因理論のもう一方は、職務不満足を引き起こす要因を「ハイジーンファクター」とされ、長年働きがいや従業員エンゲージメントの研究などでも用いられています。
モチベーターとハイジーンファクターは必ずしも対の関係ではなく、それぞれを補完する関係です。
人の特性としてのモチベーターの意味
人の特性としてのモチベーターは、自分だけなくチームや組織全体や周囲の人のモチベーションを上げる存在の人です。
その人自身のキャラクターや組織への声掛けなどを通して、周囲に良い影響をもたらします。
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モチベーター(動機付け要因)の特徴
モチベーター(動機付け要因)は、仕事の満足度に関わる要素です。
動機付け要因が上がることによって、やりがいやモチベーションが向上します。
モチベーターの要素としては、下記のようなものがあります。
- 仕事の達成感
- 目標達成、高い成果
- 人事評価、上司からの評価
- 昇進
- 成長の機会
- 裁量・責任の拡大
- 仕事そのもののやりがい
モチベーター(動機付け要因)の外的動機付けと内的動機付けの違い
動機付け要因の中には、外部からの刺激や要因によって行動が高まる外発的動機付けと人の内面的な要因によって行動が高まる内発的動機付けの2つに分けられます。
外発的動機付けとは、報酬の獲得や罰則の回避などの見返りを貰えることや不快を避けたいという理由から行動を起こします。
外発的動機付けは多くの人に効果がありますが、慣れてしまったり、刺激が弱まることで持続性が弱いとされています。
内発的動機付けとは、興味や関心、やりがい、探求心があることを理由に行動を起こします。
内発的動機付けを従業員に持ってもらうために、キャリアプランを策定してもらったり、目標や業務を自分事化してもらうことが重要です。
内発的動機付けは、その探求心ややりがいがある限り持続するため、外発的動機付けよりは効果が持続しやすいとされています。
モチベーター(周囲に良い影響をもたらす人)の特徴
周囲に良い影響をもたらすモチベーターの特徴について紹介します。
目標やゴール達成意欲が高い
組織のモチベーターは常に目標やゴールを達成したいという意欲が強く、そのために自分だけでなく、周囲を巻き込んで達成を実現しようと動きます。
モチベーターの言動を受けて、チームが良い方向に引っ張られます。
目標やゴール達成までの道のりを描ける
モチベーターは、目標やゴール達成意欲が高いだけでなく、どうすれば達成できるかを常に考え、達成までの道のりや方向性を描ける人が多いです。
やみくもに頑張ろうということではなく、どう頑張れば目標やゴールを達成できるかを常に考えて、周囲に共有しています。
周囲のメンバーの特性や長所を把握している
周囲に良い影響を与えるためには、周囲の人の特徴や長所を把握した上で、声掛けを行ったり、行動に移すことが必要です。
励ましの言葉をかけるのが良い人もいれば、目標を伝えるだけで自走して取り組める人もいるため、その人に合わせた行動を取ることができます。
周囲のメンバーに頼るのが上手い
モチベーターは、全部自分1人でやりきろうとせず、上手く人を巻き込んで周囲に役割を与えながら取り組むことができます。
周囲のメンバーにお願いする際の声掛けや依頼の仕方が上手く、周囲もそれに応えようと頑張って取り組みます。
ポジティブな声掛けや行動ができる
組織を引っ張って、良い方向に導く人は、周囲の人に対してポジティブな声掛けや行動ができる人が多いです。
組織全体が目標やゴール達成に向けて、ポジティブな姿勢になり、それぞれが任された役割を担うことで、全員で取り組めます。
モチベーターを高める仕組みを作り、従業員の生産性やエンゲージメントを向上させよう
今回は、モチベーター(動機付け要因)の意味や特徴、内発的・外発的動機付けなどについて紹介しました。
モチベーターを高めるためには、外発的・内発的それぞれのアプローチがあります。
効果や持続性などを考えた上で、施策を講じることが重要です。
ぜひ、モチベーターを高める仕組みを作ることで、従業員の生産性やエンゲージメントを向上させてください。