目標管理ツールの主な機能や比較ポイント、おすすめツールを紹介
目標の進捗をリアルタイムで確認したい、目標達成に向けて従業員自身でPDCAを回せるような仕組みを作りたいという課題をお持ちの企業におすすめなのが目標管理ツールです。
紙やExcelなどのシートで管理している企業もいると思いますが、情報の一覧性がなく、いくつもの資料やシートに目を通す必要があったり、いつ更新された情報なのか分からないといった課題が生じやすいです。
今回は、目標管理ツールの主な機能や導入メリット、導入前の比較ポイントや主なツールについて紹介します。
目標管理ツールとは?
目標管理ツールとは、個々人や部門ごとの目標や目標の達成状況及び具体的な取り組み内容を可視化・管理するツールです。
主に「MBO」や「OKR」といった目標管理の手法に対応した目標管理ツールが多いです。
目標達成を支援するための機能が搭載されており、ただ単に目標への進捗状況の可視化だけでなく、各個人・部門の目標を達成する目的で活用されます。
↓目標管理の目的やメリット、運用について紹介した記事はこちら↓
目標管理(MBO)とは?目的やメリット、運用方法を紹介
目標管理ツールの導入目的
目標管理ツールは、主に下記の目的で導入されます。
目標管理の精度を高める
エクセルや紙での目標管理の場合は、現状の数値が更新されておらず、いつの情報が分からなかったり、人や部門別の進捗が見えにくかったりします。
また、自部門の進捗状況は分かっても関連する部署の進捗が分からずに適切なフォローができなかったり、全体最適での施策が打てないといったことになってしまいますので、そういったことを防ぐ目的で導入されます。
目標達成の可能性を引き上げる
目標管理ツールを活用することによって、「目標が明確になる」「目標と現状の差分が分かる」「現状での着地見込みが分かる」といった効果があります。
目標達成できない要因の多くが、目標が明確でなかったり、達成度が分からずに活動の振り返り・改善ができないことです。
目標と現状のギャップが分かるため、具体的に何に取り組むべきかが分かり、行動に移しやすくなります。
人事評価や人材育成に活用する
目標管理制度の場合は、目標に対する達成度が明確な数字で出ます。
その実績を人事評価に活用することによって、公平感のある人事評価が可能になります。
また、過去の目標に対する実績、日頃の取り組みから見える課題などから、その人材の育成すべき内容が見えてくるため、いつまでに○○の資格を取得する、○○の講座を受講完了するといった具体的な育成手法も考えられます。
目標管理ツールの主な機能
目標管理ツールに搭載される主な機能を紹介します。
目標と進捗状況の可視化
個々人や部門ごとなどの対象ごとに目標とその進捗状況、達成見込みを可視化します。
進捗も他の営業管理ツールなどと連携したり、入力のリマインドを設定することで最新の数値が見れるような仕組みを作れます。
アクション予定
目標達成のために具体的に取り組むアクションを登録し、カレンダーなどで可視化します。
従業員個人ではリマインドや計画を立てるために活用し、上長は従業員の取り組みを把握する目的で活用されます。
アクション記録
過去取り組んだアクションについて記録します。
いつ何に取り組んだかをすぐに確認できるため、振り返りを行いやすくなる、活動の改善の参考情報になるといった効果があります。
コメント・フィードバック
定期的な上司との面談のフィードバックを残せる他、目標管理ツールに入力されている内容を確認し、上司・同僚からのコメントを表示を行えます。
例えば、○○社に営業提案にいくという記載を確認し、「知り合いがいるので事前に挨拶をいれておきます」「よければこの資料を活用ください」といったフォローやフィードバックを行えます。
共有・公開
自分の目標進捗度合だけでなく、チームや会社全体などの粒度でも進捗を公開・共有可能です。
自分の実績がチーム・会社の実績に繋がっていることを確認できる他、チームで達成するためのモチベーション向上や行動を促進するといった効果が期待できます。
面談・1on1記録
上司との定期的な面談、1on1の議事録を格納できます。
期首の目標設定面談、期中の面談、期末の振り返りや人事評価面談など一連の内容を残しておくことで、過去の自分の取り組みについていつでも振り返れる他、上長も線でのマネジメントを行えます。
目標管理ツール導入のメリット
目標管理ツールを導入することで期待できるメリットを紹介します。
目標管理業務の効率化
目標の設定、目標に対する進捗状況の更新、人事評価シートの配布や回収など目標管理に関する業務を目標管理ツール内に一元管理できるため、更新や確認など業務の効率化に繋がります。
人事評価への不満・不公平感解消
目標管理ツールであれば、期初に目標が明確化されること、期末に目標への達成度が明確に数字で出ることから人事評価への不満を感じにくくかつ、他の人の目標や進捗度も公開されるため、不公平感を感じにくいです。
チーム内外での協力増加
自分だけでなく、同じ部署の他の従業員や関連するチームの目標達成状況を把握できるため、目標達成を意識したコミュニケーションやフォローを行えるため、チーム内外での協力やお互いを配慮したコミュニケーションを取ることができます。
従業員の自己管理意識・能力向上
目標管理ツールは、従業員自身で目標への進捗状況やタスクを登録し、管理します。
そのため、常に目標を意識した行動が増え、自分が今どういう状況なのかを理解し、行動を改善するといったサイクルが身に付きます。
目標管理ツール導入のデメリット・注意点
目標管理ツールを導入することで考えられるデメリットや注意点を紹介します。
目標設定が適切でないとツール運用が形骸化する
期初に設定する目標設定が適切でない場合は、従業員のモチベーション低下や成長を阻害する要因になってしまい、ツールはただ入力するだけと運用が形骸化してしまいます。
目標管理業務においては、目標設定が非常に大事ですので、目標管理制度自体を運用し続ける上でも適切な目標設定を行うように注意する必要があります。
進捗状況の更新やタスクの登録といった工数が発生する
従業員には、定期的に進捗状況の更新、今後のタスクを登録するといった工数が発生します。
従業員には、毎週○曜日の○○時までに登録するようにと予めスケジュールの期限を伝えておくと、従業員と上長双方にとって運用がしやすくなります。
評価者の確認やチェックの工数が発生する
評価者となる上長は、マネジメント対象の部下が多いほど、確認やチェックの工数が多くなります。
ただ、目標管理ツールに全て情報が集約されているため、確認自体は非常に楽に行えますが、工数の確保が必要です。
目標管理ツール導入時の比較検討ポイント
目標管理ツールを導入する前にツールを比較検討しておきたいポイントを紹介します。
導入目的との合致度
一番重要なのが、目標管理制度を導入する目的との合致度です。
かなり詳細に目標への進捗度を確認したい場合と目標への進捗度合さえ確認できればいいという要望では利用すべき目標管理ツールは異なります。
まずは目標管理ツールの導入目的を明確にしましょう。
自社の目標管理制度への対応可否
自社の目標管理制度が「MBO」なのか「OKR」なのかによって、利用すべきツールは異なります。
自社の目標管理はどういった手法をとっているのか、そのツールではその運用のまま利用できるのかを確認しましょう。
自社の組織規模へのマッチ度
従業員数万人規模に適している目標管理ツールと従業員百人規模の組織に適している目標管理ツールは異なります。
自社の組織規模に対応しているかを確認しましょう。
共有・公開範囲・権限の設定の有無
ツールによって、従業員は個々人の目標しか確認できない場合と、役職ごとに閲覧範囲に制限をかけて、それぞれチーム内や社内の各部署の目標まで確認できるように設定できるツールもあります。
従業員の入力しやすさ
目標管理ツールを主に活用するのは、従業員です。
従業員が入力や更新にストレスを感じている場合は、ツールでの運用が止まってしまう可能性がありますので、従業員にとっての使いやすさも重要です。
上長の確認のしやすさ
従業員の使いやすさの次に評価者である上長の確認のしやすさも重要です。
マネジメント対象の従業員が多くても人の切り替えがしやすいか、見たいポイントをすぐに確認できるかなどを確認しましょう。
利用コスト
目標管理ツールを導入することで月額もしくはトータルでいくらかかるのかを導入候補ツールごとに並べ、予算内に収まるかを確認しましょう。
サポート体制・内容
目標管理ツールは、特に初期設定・初期の活用し始めが上手くいくかが非常に重要です。
一度慣れれば、そこまでサポートは必要ありませんので、初期の設定や運用開始の際のサポート体制や内容は事前に確認しておきたいです。
主な目標管理ツール
Goalous
Goalousは、OKRをベースにしたGKA(Goal-Key Result-Action)を用いて、目標に向かって実行する組織に導く目標管理ツールです。
目標や社内連絡、仕事の成果、日報を1つのツール内で管理し、目標の進捗度合いや業務を可視化します。
リアルタイムで従業員の業務状況が見える化され、社内での情報共有に特化している目標管理ツールです。
Resily
Resilyは、あらゆるプロジェクトにおける達成すべき目標の状況を、集めて、整理し、見える化する目標管理ツールです。
OKRの目標管理制度に対応しており、OKRツリーの作成、OKRの進捗度合いを一目で確認できます。
MINAGINE人事評価システム
MINAGINE人事評価システムは、紙やExcelの評価シートでは煩雑になりがちな評価プロセスを一元管理できる目標管理ツールです。
目標管理の中でもタスク管理や業務の記録に活用には向いておらず、進捗を把握する・人事評価を効率化するといった目的で活用されることが多いです。
HiManager
HiManagerは、OKRとMBOの両方に対応した目標管理ツールです。
会社・部署・個人の目標を可視化して、全員で全体の目標に向かえる状態を作ったり、1on1の内容を記録できるなど、定期的に進捗を追加・確認したり、そのまま評価業務を行うことに活用できるツールです。
目標管理ツールを活用し、目標が達成される組織を作ろう
今回は、目標管理ツールの主な機能や導入メリット、導入前の比較ポイントや主なツールなどについて紹介しました。
目標管理ツールは、目標への進捗や着地見込みを把握し、目標達成に向けて必要な打ち手を打つために必要なツールです。
目標管理ツールを活用することで、目標進捗の把握や業務情報の確認を簡易化すること、従業員が主体的に業務に取り組む仕組みを作っていただければと思います。
まずはサービス紹介資料をダウンロードいただき、自社で活用できそうか検討してみてはいかがでしょうか。