愛社精神とは?必要性や高める方法、注意点を紹介
従業員が会社に貢献したいと長く働きたいと思い続ける際に重要なのが愛社精神です。
愛社精神が高いことで仕事に主体的に取り組み、長く活躍し続けそうなイメージがありますが、一方で愛社精神が強すぎるとデメリットもあります。
今回は、愛社精神の必要性や高める方法、注意点などについて紹介します。
愛社精神とは?
愛社精神とは、所属している企業を愛し、仕事や仕事を通しての提供価値に誇りを持っている状態のことです。
愛社精神が強い従業員は、会社に対する貢献意欲が強く、自発的に仕事に取り組んだり、業務外の採用のお手伝いや急なヘルプにも積極的に取り組む傾向にあります。
十数年~数十年前は、新卒で入社した会社に定年退職まで働き続けることが一般的であったため、愛社精神を持った従業員が多かったですが、今では転職経験のある人の方が多く、愛社精神を昔ほど持ってもらうことは難しいと言われています。
愛社精神と従業員エンゲージメントの違い
従業員エンゲージメントは、従業員が企業理念や方向性に共感しており、仕事に対して自発的に取り組む意欲の事を指します。
愛社精神の場合は、必ずしも企業理念や方向性に共感している訳ではありません。
また、従業員エンゲージメントが高い状態は、愛社精神を高める要素になり得るため、相関性はなくとも一部関連している要素はあると言えそうです。
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愛社精神が高まることのメリット・効果
愛社精神が高まることによるメリット・効果を紹介します。
仕事のパフォーマンス向上
愛社精神が高い状態は、仕事に対して集中し、自発的な行動が増えるため、パフォーマンスが向上することが期待できます。
1人1人のパフォーマンスが向上すれば、チーム全体のパフォーマンス向上も期待できます。
離職率低下
自分の会社のことが好き、仕事自体や仕事を通した価値に対して誇りを持っている状態は、会社に居続けたい理由になるため、離職を考える機会が減ったり、意向度が低下します。
これによって、新規の採用費や育成費が抑えられ、従業員の教育にその分コストをかけられます。
職場のチームワーク向上
会社に対する愛社精神が高いチームであれば、自発的に仕事に取り組んだり、会社やチームのためであれば、他の人のフォローや連携を進んでやるという人が増えます。
チームのメンバーで共通の目標を達成しようということで協力し合い、チームワークがより強固になっていきます。
愛社精神を高めるための有効的な施策
愛社精神を高めるための有効的な施策を紹介します。
企業の理念・ビジョンを定める
企業として一番大事にしている考え方や思い、会社の目的などを明文化したものが企業理念やビジョンです。
会社がどういう思いで何を目的に事業活動を行っているのかが分かることで、より会社の活動よりも内面の部分を知ってもらえます。
経営者の考えや思いを発信する
経営者が何を考えているのか、いまどう思っているのかは従業員はなかなか知れないものです。
会社のことを愛すためには、会社の考え方や取り組みについてまずは知ることが重要ですので、会社の全体会や社内掲示板で定期的に考えや思いについて発信します。
人事評価の内容や方法を明確にする
人事評価への納得度は、会社に対する満足度に大きな影響を与えます。
人事評価の納得度を高めるために、目標が定量的に設定されていること、評価する人が決まっていること、評価対象の内容や方法が明確であることが重要です。
人事評価のプロセスや内容を開示した上で、評価を行います。
待遇や福利厚生を充実させる
従業員の給与や手当、福利厚生も満足度に大きな影響を与えます。
同じエリアの同じ規模の企業と比較してどうか、残業時間は決められた範囲内に収まっており、休暇も取りやすいかなど、働き続けられる環境を整備します。
従業員間の関係を良好化させる
日々の仕事を行う中で、人間関係に関する悩みやストレスが無いことも重要です。
入社前の採用のタイミングで自社の社風や今のメンバーと合うかを見極める、入社後に相互理解を深められる機会を用意する、ポジティブな声掛けやフォローが自主的に行われるような社風を作るといったことが効果的です。
定期的にサーベイを実施し、不満足を解消する
その他、自社の組織の良い部分を伸ばし、悪い部分を改善するには定期的に組織サーベイを実施して、現状把握を行う必要があります。
組織サーベイでは、定量的に組織内の課題が可視化されるため、その後の改善の打ち手も打ちやすいです。
愛社精神を高める際の注意点
愛社精神を高めるに当たっての注意点を紹介します。
視野が狭まってしまう
愛社精神が強すぎると、客観的な視点で物事を見ることができなくなってしまったり、偏った考え方になってしまう危険性があります。
愛社精神は持ってもらいつつも、俯瞰して物事を見る、事実と解釈を分けて判断するよう促すことが必要です。
心身に無理をきたしてしまう
愛社精神が強く、チームや会社に貢献したいという思いが強すぎると、いつまでも残業をしてしまったり、土日にも仕事をしてしまうなど、オーバーワークしてしまう可能性があります。
仕事で高いパフォーマンスを発揮してもらうためにも、適宜休憩・休暇を取ってもらうことが必要です。
愛社精神を高める際に活用したいツール・サービス
愛社精神を高める際に活用したいツール・サービスを紹介します。
Wevox
Wevoxは、上場企業の株式会社アトラエが提供するエンゲージメントサーベイです。
3分で回答が完了するアンケートをアルゴリズムが各人に最適な質問を自動配信し、分析もリアルタイムに行えます。
チーム別の比較がしやすいことや過去の推移から組織の問題を発見しやすいのが特徴です。
組織全体及びチームごとの課題をすぐに発見できます。
THANKS GIFT
THANKS GIFTは、ITreviewというツールの口コミサイトでモチベーション管理をはじめ4部門において顧客満足度No.1のツールです。
サンクスカード以外にも社内チャットやWeb社内報、組織サーベイなどの機能が豊富で、主に理念浸透や感謝・賞賛の文化醸成といった目的で利用されており、従業員の愛社精神を育む仕掛けが沢山あります。
TUNAG
TUNAGは、上場企業の株式会社スタメンが運営するサービスです。
TUNAGは、エンゲージメント向上を支援する様々な機能を有するオールインワンのサービスです。
サンクスカードや社内報、SNS、社内チャットなどの機能で、理念の浸透、社内コミュニケーションの活性化など、愛社精神を高めるための機能が備わっています。
ツールを活用して愛社精神が育まれる仕組み・環境を整えよう
今回は、愛社精神の必要性や高める方法、注意点などについて紹介しました。
愛社精神は無理やり持たせるものではなく、持ってもらえるような環境を整備したり、仕組みや機会を用意するものです。
また、ただ愛社精神が強い方がよいということではないので、注意しながら、会社の組織作りに取り組んでください。